さくら 石狩DC見学 4/8(DCの巻)

今回の旅のメインのメイン。海鮮丼を食べた後のデータセンタ見学会です。
40人を2班に分けて、2班の副社長 舘野さんに説明を受けながら建物を見学しました。
建物内の撮影はNGなので、さくらさん、はてなさん提供の写真にて。。。

エコデータセンタ

データセンターのエコ運用の指数としてPUEという指数があり、

PUE=データセンタの全消費電力/IT機器の消費電力

で求める指数で、1.0に近ければエコに運用しているということになるそうです。(2.0以下でエコといわれる)
1.0になると、IT機器の電力しか使っていないことになるので不可能な数値ですが、見学したときは、1.17でした。
石狩DCは、世界でも珍しく外気吸気もできる空調システムです。

外気コントロール

グラフの左側(赤色の点々)が、外気からの吸気、左側の赤い枠がの基準温度、湿度に調整しているとのことです。北海道の気象条件に合わせて職人技かと思いきやオートメーション(設定は職人技)。

空調に関しては、車の空調と同じで、内部循環、外部取り入れの切り替え、そして、その比率を微妙に調整。通常のDCの場合、内部循環だけなので、石狩DCならではのグラフです。

堅牢な入り口

いよいよ、サーバルームへの入り口です。
建物の入管の際にも身分証明と誓約書を書いて1人づつIDをもらいましたが、こちらも堅牢な入り口でした。

本題のサーバルーム

設計時は、ハーフラックを前後から差し込み、中央の部分の排気部分を上部に逃がす設計だったのですが、最近のトレンドとして、数Uの筺体にブレードを差し込むタイプも増えてきているのでラックごとに対応。

配線方法は天上式

フロアを床上げにして、床下に配線するタイプではなく、天上配線タイプを採用。その分サーバラックをしっかり据え付けることができる構造。

排熱ダクト

サーバラックからの排熱は、アルミフィルム加工した、まさかの段ボール。
スチール等の金属製の場合、排熱時に熱が外に伝わってしまうので、段ボールの断熱性が良かった。少しの施工誤差も段ボールなら吸収できるので便利なんですという事でした。

電源室

電源室も複数あり、写真の電源室は、特別高圧電源室です。
電圧は北海道電力2系統から、受電6万6千Vを変圧、6千6百vに変圧、400vに変圧してサーバ室へ送ってました。ちなみにUPSは各サーバ室のラックに設置しており、サーバの容量に適したバックアップ容量が確保できるようになってます。

どどーんと発電機

受電が出来ない時のバックアップ発電機。
ガスタービンが用いられることが多いそうですが、運転時にフル発電しないといけない難点があり、ディーゼル発電機を採用したそうです。
付近への騒音の問題(まわりは北海道の大地)や、必要な電力量に合わせた発電ができるので燃費がいいそうです。

館内配線

各変圧室からサーバ室に電源供給。

※ 見学では見れなかったのですが、光ファイバーも各種系統を館内で交わらないように配線したり、ルータなども冗長(機器のメーカーも変えて用意するメーカー冗長)。

外部吸気

石狩DCの特徴、外部吸気方式のフィルターです。
空気からチリなどをシャットアウトします、その後、除塩フィルターを通し最適な温度でサーバルームへ。

DC見学の感想

文章にすると、あっというまですが、セキュリティーや冗長などの対策を細かく配慮されて、建物全体も必要に応じて拡張できるようにフロアーごとに方式を変えたりサーバごとに変えたりフレキシブルな構造でした。
また、排熱などは館内の暖房に利用したり徹底的にエネルギーロスへのこだわりを感じることが出来ました。

※ トイレに暖房があるのも石狩ならでは?!?!